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角膜切除術

PTKについて

PTK(Photo Therauptic Keratotomy)

当グループではPTK(エキシマレーザーによる治療的表層角膜切除術)を保険診療にて行っています。
  • 顆粒状角膜ジストロフィー(アベリノ角膜ジストロフィー)
  • 帯状角膜混濁
  • 膠様滴状角膜ジストロフィーの初期
  • 再発性角膜上皮びらん
等に対して、視力低下、霧視感等訴えが強くなってきた場合、PTKの適応となりますのでご相談下さい。
エキシマレーザー写真 術中手術写真
(PTKを施行するためのエキシマレーザー装置) (混濁部位をレーザー照射で削り取っていきます)

顆粒状角膜ジストロフィー(アベリノ角膜ジストロフィー)

角膜実質に顆粒状の白色混濁を認める進行性の角膜疾患、常染色体優性遺伝。
年齢が若い頃は混濁も少ないので自覚症状はないことが多く、白内障罹患世代になり眼科受診したところ本疾患を指摘されたという方も多いです。最近は顆粒状角膜ジストロフィーと言う名前よりもアベリノ角膜ジストロフィーの名前で呼ばれます。
狭義の顆粒状角膜ジストロフィーと比較して、やや顆粒状の白色、 灰白色混濁に加えて濃い白色の棍棒状、星状の混濁を有しているのがアベリノ角膜ジストロフィーですが、 手術される方のほとんどがこのタイプです。詳細は遺伝子検査を行わないとわかりませんが、治療はいずれもPTKが良い適応と考えます。

手術前写真 手術後写真
(手術前) (手術後)

帯状角膜混濁

瞼裂間(角膜3−9時)の角膜上皮下にカルシウム沈着を来すことにより帯状の白色混濁が出現します。混濁は角膜周辺部の3時および9時の方向から始まり徐々に中央に進行してきます。
初期段階では無自覚ですが混濁が瞳孔領(黒目)にかかるとかすみ目、視力低下を来してきます。
また、混濁が強くなると異物感・疼痛を訴えるようになります。角膜中央部の混濁に対してはPTKは良い適応となります。周辺部の混濁が強く角膜上皮障害を起こして疼痛が強い場合は、薬を使用してカルシウムを溶かす方法もあり、当院では両者を併用して手術を行っています。
手術前写真 手術後写真
(手術前) (手術後)

膠様滴状角膜ジストロフィーの初期

角膜にアミロイドが沈着して混濁を来す疾患で常染色体劣性遺伝。
血管進入を伴い乳白色から黄色の混濁を来していると表層ないし全層の角膜移植術が必要となりますが、初期の段階で角膜周辺部を中心に脂肪様の沈着を認めるのみ(上皮下混濁に留まっている)であればPTKの適応となります。
手術前写真 手術後写真
(手術前) (手術後)


PTKのメリット・デメリット

メリット

  1. 混濁が除去されることによりかすみ目、視力の改善が見込めます。
  2. 混濁による角膜上皮びらんがある方は、疼痛軽減が見込めます。

デメリット

  1. 切除出来る範囲は角膜厚の1/5程度です。角膜実質深部、角膜内皮側の混濁の除去は出来ません。その部位に混濁がある場合は角膜移植術が必要です。
  2. 術後角膜上皮が再生するまで疼痛が強いです。特に手術後1時間後から12時間程度痛みが続きます。
  3. 角膜上皮が再生するまで一旦視力の低下を来します。視力の回復にある程度時間が必要です。視力の安定化にはさらに期間を要します(1〜3か月)
  4. レーザー照射により遠視化しますので眼鏡の再制作の必要があります。裸眼視力が低下することがあります。


エキシマレーザー手術に関するガイドライン

日本眼科学会がエキシマレーザー手術に関するガイドラインを提示しています。原則それに準じて手術を行っています。

実施が禁忌とされるもの

  1. 円錐角膜
  2. 活動性の外眼部炎症
  3. 白内障(核性近視)(注:屈折矯正手術のみ PTKは該当しない)
  4. ぶどう膜炎や強膜炎に伴う活動性の内眼部炎症
  5. 重症の糖尿病や重症のアトピー性疾患など,創傷治癒に影響を与える可能性の高い全身性あるいは免疫不全疾患
  6. 妊娠中または授乳中の女性
  7. 円錐角膜疑い

実施に慎重を要するもの

  1. 緑内障
  2. 全身性の結合組織疾患
  3. ドライアイ
  4. 向精神薬(ブチロフェノン系向精神薬など)の服用者
  5. 角膜ヘルペスの既往
  6. 屈折矯正手術の既往


治療の流れ

角膜切除術(ピーティーケー手術)の流れ


角膜切除術(ピーティーケー手術)の流れ



治療の流れ

ピーティーケーが良い適応となる例

表層の角膜混濁のみで他に白内障等の疾患がない、あるいは少ない方は、ピーティーケーのよい適応となります。

例えば顆粒状角膜ジストロフィーの場合、顆粒状の角膜混濁が散在している方よりも角膜上皮下の淡い混濁が多い方の方がピーティーケー後の視力向上が顕著です。

・50歳代 男性 顆粒状角膜ジストロフィー

7、8年前から視力低下・かすみ目を自覚、4年前に角膜混濁と水晶体混濁を近医で指摘されたとのこと。
3年前に両眼白内障手術を近医で施行しましたが、その後も視力低下、かすみ目の状態は悪化してきたため精査目的で受診されました。光の強い場所・対向車のライトがまぶしくて困るという訴えでした。
視力は
    右眼=0.2(1.0×-3.00D=cyl.-0.50DAx70)
    左眼=0.1弱(1.0弱×-2.50D=cyl.-1.50DAx50)
と数値は決して悪くないのですが、写真の様に角膜混濁が顕著でしたのでピーティーケーを行いました。
右眼手術前写真 右眼手術後写真
(右眼手術前) (右眼手術後)
左眼手術前写真 左眼手術後写真
(左眼手術前) (左眼手術後)
術後視力(半年後)は
    右眼=1.5(1.5×cyl.-0.50Ax160)
    左眼=1.5(1.5×+0.50D=cyl.-0.75DAx40)
と良好です。
この方は元々正視(近視も遠視もない)でしたが、白内障手術の際に術者がピーティーケー後の遠視化を考慮してわざと近視になるように眼内レンズを選択してくれたそうです。 将来のピーティーケーをする予定で白内障手術を行う際は、術後予測度数を-3.00D程度に設定するとピーティーケー術後に遠視眼にならずに済みます。
ただし説明も無しにいきなり近視眼になると患者さんはびっくりしますし不満を訴えますので十分にインフォームドコンセント(説明と同意)を取りつつ手術を行っていきます。

・70歳代 女性 帯状角膜混濁

左眼異物感・疼痛・羞明感(まぶしさ)・視力低下を訴え来院。
視力は
    左眼=0.2(0.3×+2.00D)
と低下、写真の様に帯状に白色の混濁を認め3時と9時の部分が盛り上がっていました。フルオレセイン染色で黄緑色に染まり、その部分は角膜びらんを来しており、疼痛・異物感の原因と考えます。
この場合、混濁が周辺部にあるため、瞳孔領を中心にレーザー照射するピーティーケーのみでは混濁は除去しきれません。混濁が隆起もしているためピーティーケー施行の前に、物理的に擦過する・塩酸で混濁を溶かす、両者を併用ながら除去を行いました。
手術前写真 手術前染色写真
(手術前) (手術前染色※1)
手術後写真 手術後染色写真
(手術後※2) (手術後※3)

※1…3時、9時部分の混濁隆起部の角膜上皮被覆が弱いためフルオレセインに染色されます
※2…周辺の混濁は残存していますが、手術前に比べてかなり除去できました。
※3…染色3時、9時部分が染色されなくなりました。異物感・疼痛も消失しました。

ピーティーケーが必ずしも優先手術とならない例

角膜混濁はあるものの視力が良好、患者の訴えも少ない場合は、ピーティーケーを行うことで高次収差が増大してかえって見え方が悪くなることがありますので、 ご本人の強い希望がなければしばらく経過観察をします。
角膜混濁を来して自覚症状を訴える方の中には、白内障が進行している場合もありますので、白内障手術が可能であれば先に白内障手術を行う場合があります。 理由として@術後視力の安定化する期間が白内障術後の方が早いため、A白内障手術後のピーティーケーの方が術後屈折度数の予測が立てやすいことにあります。
患者様の訴えと角膜混濁の状態、その他の疾患の有無・程度を精査の上、どの手術を優先するかをしっかり見極めて施行しています。

・70歳代 男性 顆粒状角膜ジストロフィー

眼鏡点で視力低下を指摘され受診。 両眼の顆粒状角膜ジストロフィーと白内障を認めました。 視力は、右眼=0.1弱(1.2弱) 左眼=0.05(0.8)と視力低下が顕著でないこと、 角膜ジストロフィーの程度が軽いことから経過観察としました。 しかし徐々に視力低下・霧視感が強くなった、ゴルフの打ったボールが見えない、との訴えからまず白内障の手術を行いました。
術前視力は
    右眼=0.09(1.2×-7.25D=cyl.-1.00DAx45)
    左眼=0.04(0.8p×-9.75D cyl.-1.50DAx80)
角膜ジストロフィーは軽度のためピーティーケー手術に対する配慮はせず、遠方重視で白内障手術を施行。
術後視力(9か月)は
    右眼=(1.2×IOL)(1.5×IOL=-0.50D)
    左眼=(1.0×IOL)(1.5×IOL=-0.75D)
と良好です。角膜混濁があっても軽度であればピーティーケーを行わずとも視力回復は可能です。
右眼写真 左眼写真
(右眼) (左眼※1)

※1…視力低下の原因は角膜混濁ではなく水晶体混濁(白内障)

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