眼 科
診療時間
眼 科
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午前 | 中山 | 坂口 | 中山 | 中山 | 中山 | - |
午後 | 中山 (特殊検査あり) |
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1.診療方針
当科では、眼科診療全般を担当しています。診察医師は共に市内基幹病院での長年の臨床経験を基として、患者様それぞれにあった最適の医療を提供することを目指しています。話しやすく、聞きやすい、みんなにやさしい眼科診療をモットーとしています。
検査は3名の若手視能訓練士により、迅速で、丁寧な視力(眼鏡処方、コンタクトレンズ処方)、眼圧、視野(ハンフリー、ゴールドマン)、眼底カメラ、角膜形状、色覚(石原式、パネルD-15)、斜視および網膜断層検査が行われます。
手術(白内障手術等)は現在行っておりませんが、患者様の状態により、最適の医療機関を紹介させていただきます。
レーザー治療はパターン・スキャンレーザー光凝固装置による糖尿病網膜症、網膜裂孔に対する網膜光凝固術、後発白内障に対するYAGレーザー後嚢切開術は当院で、毎週月曜日午後に行っています。
黄斑浮腫(糖尿病、網膜静脈閉塞症、高度近視に伴う脈絡膜新生血管、加齢黄斑変性)に対する抗VEGF薬の眼内注射は毎週月曜日午後に行っています。
レーシック手術、オルソケラトロジー治療は現在行っておりません。
2.眼科の病気について
●糖尿病と眼●飛蚊症
目の硝子体という部分に濁りができて影になり、ゴミ・糸くずのようなものが浮いて見える症状です。濁りの原因は、網膜裂孔や網膜剥離、網膜出血などの病気によるものや強度近視、年齢による生理的なものが考えられます。病気が原因である場合は、処置対応をする必要があります。網膜裂孔では、レーザーで穴を囲う処置を行い、網膜剥離にならないように対応します。レーザー処置(網膜光凝固術)は眼科の外来で行うことが出来ます。網膜剥離がある場合は手術・入院が必要となるので速やかに適切な病院への紹介案内をします。
飛蚊症の原因を調べるために、検査用の目薬(散瞳薬)を点して目の奥の隅の方まで確認します。目薬は効果が出るまでに30分から1時間かかるので、お時間に余裕を持ってご来院ください。
診察終了後4~5時間ほどは、お車の運転ができません。(お薬の効果でピントの合いづらさ・眩しさを感じる為、運転が危険です)
※岡山駅と当院間で運行する当院の無料バスがありますので、ご利用下さい。
無料バスアクセス案内はこちら >
●アレルギー性結膜炎・ウイルス性急性結膜
結膜炎は、様々な原因によって起こり、主に目薬で点眼治療します。目ヤニ・痒みの状態によってはウイルスによる感染性のアレルギーもあります。アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)には様々なものがあります。花粉が原因で起こる季節性アレルギー結膜炎、ダニ・埃などのハウスダストなどが多く、ハウスダストは年中室内にあるため通年性アレルギー結膜炎となります。そして、細菌・ウイルス・カビ、摩擦刺激や薬品等による化学的な刺激による急性結膜炎もあります。
目の痒み症状を抑えるために、抗アレルギー点眼薬のご案内をしますが、症状が重い場合にはステロイド点眼薬のご案内をします。抗アレルギー点眼薬は比較的副作用の少ない薬ですが、ステロイド点眼薬には副作用もありますので、きちんと医師の指示に従っての使用が大切です。
急性結膜炎のうち、ウイルス性結膜炎の場合は他の人への感染も考えられるものです。
激しい痒みや目の充血・流涙・目ヤニなどがある際には、アデノウイルスの感染チェックを行う場合があります。ウイルス性結膜炎の場合には、抗菌点眼薬やステロイド点眼薬の処方をします。症状が治まってきても、目の表面に小さな点状の濁りが出てくることがあります。この時に治療を辞めてしまうと角膜が濁って視力が落ちてくることもありますので、医師の案内があるまで点眼治療を続けましょう。
感染性の結膜炎であった場合は、反対の目にうつさない、周囲の方へうつさないようにする感染予防も大切です。きちんと石鹸で手を洗ったり、洗面用具・タオルの共有などは避けましょう。
●ものもらい(麦粒腫)・霰粒腫
○麦粒腫とは
細菌による炎症が起こった状態で、まつ毛の毛根や まぶたの内側にあるマイボーム腺(まぶたの上下の縁にある油を出す腺)に感染してまぶたの一部が腫れて赤くなります。
感染した部分に赤みがあらわれ、しばしば軽い痛みやかゆみを伴い、炎症が進むと、赤み、腫れ、痛みも増してくることがあります。化膿が進むと、腫れた部分が自然に破れて膿が出ることがあります。膿が出た後、症状は回復に向かいます。腫れが強い場合などでは、細菌に効果のある抗菌薬を処方します。また、早く治したい人や悪化して膿んでいる範囲が広がっている人には、膿を出す処置を行います。
麦粒腫の原因となる細菌は、涙で洗い流せる弱い菌もあれば重症化しやすい菌もあります。主に、細菌がついた手指で目を触ることで感染します。しっかり手洗いを衛生に保ちましょう。
○霰粒腫とは
マイボーム腺の出口が詰まることで肉芽腫という塊ができる病気です。麦粒腫と異なり、細菌感染を伴わない炎症です。
霰粒腫の主な症状は、まぶたの腫れや コロコロとしたしこりのような塊ができるので異物感を伴います。炎症を伴った場合は麦粒腫と似た症状が出ることがあり、これを「急性霰粒腫」といいます。
まずは抗菌薬の点眼治療になります。状態が悪化した場合は切開して膿を出す処置を行います。眼科の外来にて行います。
●ドライアイ
ドライアイとは眼の水分が不足する症状ですが、いくつかのタイプがあります。涙は、油層・水層・ムチン層の3層の構造でできていますが、いずれかのバランスが崩れてしまうと、ドライアイの症状を感じるようになります。涙が蒸発しやすくなる・涙が目の表面を均一に保てなくなる、また、涙が分泌されにくく水分自体が少ない、といった様々なタイプのドライアイがあります。
症状にあったアプローチのドライアイ点眼薬を点しましょう。
●遠視と老眼
遠視と老眼は別物です。
遠視の方は、日ごろの生活で常にピントを合わせる努力をしている目です。疲れるとピントが合わせられなくなり、ぼやけて見えてしまい、眼精疲労を感じやすいです。
老眼とは、ピントを合わせる力(調節力)が衰えてくることです。調節力は、近くを見る時に作用します。遠視の方は、遠くを見る時にも調節力を使って見ているので、近くを見る時には更に力が必要です。強い調節力が必要な遠視の方は、近くを見る時の調節力不足を実感しやすく、老眼を感じやすいのです。
遠視を眼鏡で補正するだけでも、日ごろの調節負担をなくすことができます。
無理なく見ることが出来るように、必要な眼鏡のご案内をします。
●白内障
白内障は目の中の透明なレンズが濁る症状です。年齢と共に出てくる加齢性のものが殆どですが、アトピーや糖尿病、目のケガやステロイドの使用によるものなど原因は様々です。徐々に進行してくることが殆どなので、ある日突然見えにくくなるわけではなく、気づいたら見えづらくなってきている、という感覚の方が殆どです。白内障は改善するための手段はなく、進行を少しでも遅らせたい方には、進行を遅らせる目薬のご案内をするか、見えづらさを感じるようになった場合は白内障の手術になります。当院では白内障の手術は行っていませんので、患者様の状態にあった最適の医療機関を紹介させて頂きます。
●後発白内障
白内障の手術をしているのに、白内障の時のような見えづらさを感じます。白内障の手術では目の中の濁ったレンズを取り出して人工の綺麗なレンズに入れ替えますが、レンズが入っていた袋は残しておきます。ところが、この袋が濁ってくることがあり、これを後発白内障といいます。特殊なレーザー(YAGレーザー)で濁っている袋の真ん中(視力に影響する部分)を破って処置します。レーザー処置は瞳孔を大きく広げる必要があり、散瞳薬(点眼薬)を点すので処置後の4~5時間ほどはご自身でのお車の運転は避けて頂きます。このレーザー処置は眼科の外来で行うことが出来ます。
●緑内障
緑内障は、目の奥の神経が障害されて、その障害によって感度が落ちた部分が見えなくなってしまう病気です。(視野欠損)
一度失った視野は戻りません。また、視野欠損は周辺の視野から欠けていき、両目で見ていると欠けた視野を補いながら見ているので症状を自覚し辛いものです。
緑内障は、病気の進行をくいとめるために眼圧を低くコントロールすることが最も有効な手段とされています。眼圧下降の点眼処方、レーザー治療、手術などがありますが、一般的な緑内障としては点眼治療からのご案内になります。
日本人は、いくつかの種類の緑内障のうち7割の方が正常眼圧緑内障といわれています。(眼圧の正常値:10~21mmHgの範囲にある方)
どのくらいの眼圧からを負担に感じているかには個人差があります。実際の神経の状態を見ての診断となります。目の奥の断層写真で神経の厚みを見る検査(光干渉断層計:OCT)や実際の眼底の写真(カラー眼底写真)での神経の色や形の状態確認、実際の視野の状況確認(視野検査)を行い、適切な眼圧コントロールが出来るようにご案内します。
●糖尿病の合併症・糖尿病性網膜症
糖尿病には多くの合併症がありますが、目においても糖尿病網膜症、糖尿病白内障、血管新生緑内障、眼筋麻痺(斜視)などの様々な合併症があります。
最も多い糖尿病網膜症には3つの進行段階あります。初期の段階では自覚症状が殆どなく、進行してしまうと失明に繋がります。最終段階になってから極端な視力低下などの自覚症状を覚えますが、その時点からの治療では もとの綺麗な網膜には戻りません。初期の段階からでのアプローチが必要です。糖尿病がある方は、自覚症状がないうちからの眼底定期検査受診が大切です。
眼底検査では、網膜に腫れが出ていないか(黄斑浮腫)の確認(OCT)、出血が出ていないかの確認(カラー眼底写真:※eidon)を行います。(通常、これらの検査はご自身での運転通院は問題ありません。)
出血等がある場合は、自覚症状がない網膜症の段階からの網膜血管血流を確認する検査(蛍光眼底造影検査)を行い、悪化する前に必要に応じた処置対応を検討していきます。
●斜視・弱視
物を見る時には、両目の視線がきちんと対象物の方向へむきます。ところが、左右の視線が違う方向を向いていると、それぞれの目の視線の先にある物の情報が重なって両目で見ると物が2つに見えてしまうことがあります。(斜視)
斜視の原因には、目の筋肉・神経の異常、遠視などでピント合わせる力が過剰に必要になってしまっているもの(調節性内斜視)、遺伝や脳の一部のわずかな異常、左右の視力差によって両目で見ることができない、などがあります。斜視の原因や斜視の角度(視線のズレの大きさ)によって適切な対応案内をします。(特殊な眼鏡の処方、斜視手術が可能な病院紹介案内)
視力は子どもの頃に成長し、見る力を獲得します。大人になってからは視力の成長は見込めません。弱視は、視力の成長期である子どものときに、屈折異常(遠視・近視・乱視)や見え方の左右差、斜視、目の病気などで、ものを見る力を獲得できず、どれだけ眼鏡をかけても視力がでない目です。屈折異常や斜視が原因である場合は、斜視に対する対応や、適切な眼鏡をかけ、視力が弱い方の目を優先的に使うように正しく見る訓練をします。片目が見えていなくても、両目で見ていると見えていない目のことに気付かないことがあるので、片目ずつの見え方を確認することが大切です。お子さんが、どちらか片方の目だけを隠すと嫌がる反応があると、見えづらくて嫌がっているのかもしれません(嫌悪反応)。目を細めて見ていたり、気になる様子があれば、お気軽に相談してください。
●色覚検査
当院では石原色覚検査表38表・東京医科大学式色覚検査表・パネルD-15を用いて色覚検査を行うことができます。(石原式・パネルD-15は雇用時検診の項目に含まれることがあります。)
色覚異常とは
色覚・色の違いが分かりにくかったり違う色でも同じ色に見えたりすることが代表的な症状です。色覚異常は、「先天性」と「後天性」に分けられます。
先天色覚異常は、生まれつき色覚に異常があることです。状態・程度は人それぞれですが、生まれつき色覚異常があっても、視力は正常で視野の欠損もない場合が多いです
1型から3型に分類され、遺伝性や遺伝子の異常により発症します。生まれた時からの見え方なので、他人との見え方の違いを指摘されることなどで気づくことが多いです。
後天色覚異常は、病気やさまざまな要因により後天的に発症した場合をいいます。眼の病気が原因の場合もあれば脳の障害などが原因となることもあります。今まで見ていた状況とは異なる色の見え方を感じるので、ご自身で気づくことがあります。後天性色覚異常は、原因となる病気の治療によって症状が改善したり、治ったりすることもあります。
進学・職業上の注意点
色覚異常があっても、運転免許証(普通自動車第1種免許のみ)の取得、進学、就職が可能ですが、一部学校や職業では制限が加わることがあります。
進学の際には、学校の分野によっては制限を設けていることもあります。また、信号の識別が必要な業務を含む職業・資格(電車・船・飛行機操縦など)は見誤りが事故につながるため制限されることもあります。進学や就職にあたっては、ご自身の色覚特性の程度や傾向などを十分に理解し、そのうえで確認・選択するようにしましょう。
日ごろの生活については、色での識別だけではなく物の形や模様で判断しやすいように工夫をしてみると良いでしょう。
●眼底カメラ(eidon)による蛍光眼底造影検査
当院のカラー眼底カメラはイタリア製のeidonを採用し、目の中の写真を薬剤を使用しなくても1枚の写真で従来のカメラ約9枚分の写真範囲の撮影が可能です。本来 普段の状態での目の中は暗くて写真が写りにくく、光の通り口(瞳孔・黒目の部分)を散瞳薬という目薬を使用して広げてから撮影することが多いです。(散瞳検査)
目薬を使用すると、薬の効果が切れるまでの4-5時間は目のピントが合いづらく、眩しい為にお車の運転が出来ません。eidonでの撮影はそのような負担なく撮影することが出来ます。
(飛蚊症の原因チェックや眼底の血流を確認する検査:蛍光造影眼底検査などでは長時間の光投射の為に散瞳検査が必要となります)
●硝子体注射
加齢黄斑変性や糖尿病黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症、近視性脈絡膜新生血管症などの治療として行います。硝子体注射では目の中の異常な血管を消失させる効果のある薬剤(抗VEGF物質)を目の中に直接注入する処置です。
現在当院での抗VEGF硝子体内注射に使用する薬剤は、ルセンティス、アイリーア、ラニビズマブBS、バビースモです。
当院では月曜日の午後に眼内注射の処置をさせて頂いています。
入院などの必要はなく、眼科外来でおこなっています。
まずは適応疾患の有無診断となりますので、一般外来での受診にての判断となります。
●コンタクトレンズ処方
当院ではコンタクトレンズ処方の案内を行っています。学生割引制度もあります。
レンズのお渡しは後日もしくは自宅配送、または院外処方箋でのご案内を行っています。
コンタクトレンズは高度医療機器です。使用には正しい知識が必要です。
知らず知らずのうちに減少してしまう角膜内皮細胞の確認も当院では行っています。
角膜内皮が減少してしまうと、角膜が混濁してしまい視力が出なくなってしまうこともあります。将来的には、白内障の手術が出来なくなることもあります。
正しい使用と眼科での定期検査で眼障害を防ぎましょう。
※当院取り扱いのコンタクトレンズ一覧表
3.眼科待合室写真展
第1回「スローカメラは楽しい」スタッフと共に撮影
第2回「静寂のバンコク2014」
第3回「庭の生き物」
第4回「秋」
第5回「美瑛モノクローム」
第6回「雫」
第7回「わが愛しのハッチョウトンボ」
第8回「わが愛しのにゃんこ達」
第9回「トンボの楽園をいつまでもー澤田博仁トンボ写真展ー」