社会医療法人 鴻仁会 岡山中央病院

外来受付 8:30~11:30 13:30~15:30
外来診療 9:00~12:30 14:00~16:00
  • ※土曜日の午後・日曜日・祝日は休診
各科の詳しい診療案内をすぐに見る

リハビリ

岡山中央病院のリハビリ科では主に脳卒中や心不全、骨・関節疾患を中心に病気を患って間もない患者さんや外科手術後の急性期リハビリテーションを1年365日体制で実施しています

当院リハビリ科では、入院時カンファレンスや毎朝のショートカンファレンスで全スタッフが目標を共有し、入院患者さんのよりよい在宅復帰に向けて病態の安定を図るとともにできる限り実際の日常生活動作の獲得に繋がるよう、医師や看護師、医療ソーシャルワーカーなど多職種で協働し、チーム全員で関わっています。

岡山中央病院リハビリテーション基本方針

ベッドサイドから介入して合併症の予防と機能改善を目指し、高度な知識・技術でリハビリテーションを提供します
患者さんの能力、ADL(日常生活動作)、QOL(生活の質)の維持・改善を目指し、医師を中心とした診療チームで関わります
患者さんの社会復帰を目指し、急性期から回復期、そして生活期へのスムーズな移行と連携を支援します

岡山中央病院 急性期リハビリテーションの特徴

岡山中央病院 診療技術部リハビリ科ではHCU(高度治療室)など特殊治療室及び一般病棟に入院されている多様な疾病の入院患者さんを対象として、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士によるリハビリテーション提供体制を整えています。

急性期リハビリテーションを1年365日リハビリ体制で行います

平日のみのリハビリ体制では、金曜日の診療が終わる時間帯以降に入院された患者さんは、次の週の月曜日までリハビリが始まりませんが、1年365日リハビリ体制では患者さんがいつ入院されてもできるだけ早期にリハビリを開始し、心身機能の回復を目指します。

自宅復帰に向けた綿密な連携とチーム医療を進めます

当院リハビリ科では、入院時カンファレンスや毎朝のショートカンファレンスで全スタッフが目標を共有し、入院患者さんのよりよい在宅復帰に向けて病態の安定を図るとともにできる限り実際の日常生活動作の獲得に繋がるよう、医師や看護師、医療ソーシャルワーカーなど多職種で協働し、チーム全員で関わっています。

先進リハビリテーション医療をご提供します

安心と安全、そして結果の出せるリハビリテーションのために

IVES:アイビス(Integrated Volitional control Electrical Stimulator)
IVESは脳卒中などの脳血管疾患や運動器疾患に対するリハビリテーションの可能性を広げる随意運動介助型電気刺激装置です。人が手足を動かそうとするときに脳から運動神経を通して筋に指令が伝わり、その筋が収縮して運動を起こしますが、脳卒中などでは脳の機能が障害され、正常な指令が伝わりにくくなることがあります。IVESは脳からの微弱な筋活動電位を読み取って電気信号を増幅し、目標とする筋に増幅した電気信号を送り動きをアシストすることによって神経伝達の回復を促します。従来のリハビリと併用してIVESを使用したり、動きの悪い動作を繰り返し練習することで運動の改善が期待できます。当院では従来の治療法に加え、先進的な医療としてIVESを取り入れています。

詳しく見る

HONDA歩行アシスト

歩行アシストは、効率的な歩行をサポートするための歩行訓練機器です。歩行時の股関節の動きを左右のモーターに内蔵された角度センサーで検知し、制御コンピューターがモーターを駆動します。歩行時に足を前方へ振り出す際と後ろに蹴り出す際のアシストを機器が行うことで、よりスムーズな歩行の獲得に繋がります。また、歩行速度・股関節角度・バランスなどの各種歩行データを計測できますので、タブレット端末で歩行状態の変化を正確に確認することができます。

詳しく見る

ボツリヌス療法

脳卒中や頭部外傷の後遺症の運動障害に「痙縮 けいしゅく」という症状があります。痙縮とは、筋肉が緊張しすぎて手足が動かしにくくなる状態です。肘が曲がる、手指や足指が曲がったままになるなどの症状が起こります。痙縮が長期間続くとその姿勢のままで固まってしまい、関節の動きが制限される「拘縮 こうしゅく」という状態になり、日常生活の著しい制限や、時には強い痛みが生じることがあります。当院では脳神経外科の医師とともに痙縮を和らげるためのボツリヌス療法を三日間の短期入院で行っています。

1日目:入院、ボツリヌス治療前評価
2日目:ボツリヌス治療(ボトックス注射)、集中リハビリテーション
3日目:集中リハビリテーション、ボツリヌス治療後評価、退院

ボツリヌス療法で期待できること

リハビリの種類

理学療法士(PT:Physical Therapist)

立つ、座る、歩く、基本動作のスペシャリストです

理学療法では、ケガや病気が原因でおこる障害に対して、呼吸循環機能の改善、手足の拘縮予防の関節運動、筋力の増強、麻痺の回復のための運動療法を行い、座る、立つ、歩くといった日常生活の基本となる動作の改善を目指します。重症度の高い方に対してのリハビリもHCU(高度治療室)から始め、できるだけ心身機能の低下を防ぎながら段階的に 離床を図っていきます。これらの治療は退院後のより良い生活をイメージしながら、患者さん個々にリハビリプログラムを作成し、状態を観察しながら医師の指示のもと安全に進めます。

作業療法士(OT:Occupational Therapist)

食事、排せつ、入浴など日常に役立つ生活動作のスペシャリストです

作業療法における「作業」とは、「仕事をする」「遊ぶ」「食べる」「寝る」など、人が生きるために行う様々な活動のことを指します。この「作業」が身体的・精神的な要因で難しくなったときに、それを回復する指導や援助を行うのが作業療法です。作業療法では日常生活動作の回復とともに、社会環境への順応力を取り戻すためのリハビリを行います。そのために、整容・食事・排泄・入浴・更衣などの具体的なシーンに沿った練習で無理のない生活動作を身につけます。また、脳血管疾患等や外科術後早期より医師、看護師と情報共有し、病棟での生活場面を中心に、早期離床・社会復帰を目指した関わりを行っています。

言語聴覚士(ST:Speech Language Hearing Therapist)

コミュニケーション(言語機能)と
飲み込む力(嚥下機能)のスペシャリストです

聴く、話す、読む、書くといった、言語に関わる障害と、嚥下(飲み込み)障害に対する練習を行います。ことばによるコミュニケーションには「言語」「聴覚」「発声・発語」「認知」などが関係していますが、ケガや病気などで、このような機能が損なわれることがあります。これらの機能的な問題に対し、回復を促すように指導や援助を行うのが言語聴覚療法です。また、食べることの問題に対しても「VF(嚥下造影)検査」にて機器を用いた客観的な評価を行い専門的に対応します。当院ではこれらのコミュニケーションや食べることの障害に対し、入院早期からの介入を実施しております。特に嚥下障害については、多職種と連携したチームアプローチを行っています。

Q&A

リハビリテーションに関する質問など

「どのような場合にリハビリテーションが必要になるのでしょうか?」

 病気や怪我により立ったり歩いたりすることや、食事・排泄・入浴などの生活動作ができなくなると退院後の生活に支障をきたします。そのため、主治医が必要と判断した場合にリハビリテーションが処方されます。

「どのような疾患がリハビリの対象になりますか?」

 主に脳卒中や心不全、腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、大腿骨頸部骨折、脊椎圧迫骨折、変形性膝関節症などの骨・関節疾患を中心に、外科手術後の方や病気により体力の低下した方がリハビリテーションの対象になります。

「リハビリをして、どの程度良くなるのでしょうか?」


 改善の度合いは病気や怪我の状態、年齢や既往歴(糖尿病や認知症など)、また入院前にどの程度活動的な生活をしていたかによっても変わります。しかし、入院後できるだけ早期からリハビリテーションを始めることでその後の改善度がより大きくなることが研究の結果示されています。当院を退院後も引き続き入院が必要で継続したリハビリテーションにより改善が見込める場合は、地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟をご紹介させていただきます。

「リハビリは痛くてしんどいイメージがあるのですが?」

 例えば筋力を強くするためには段階的に強度を上げていく必要があります。同じくジョギングでも段階的に距離を伸ばすことで、より遠くまで走れるようになります。これは病院のリハビリでも同じことが言えます。当院では病期やその日の状態に合わせて個々にプログラムを作成し、医師の指示のもとでリスク管理を行いながら過度に無理をしないよう、最も効果的な方法でリハビリテーションを行うようにしています。

「自分でリハビリを行うことはできますか?」

 入院前の状態にまで回復された方はそのままご自宅への退院となりますが、当院入院中に入院前の状態にまで回復することが難しく、また、自宅退院後も引き続きリハビリテ-ションを行うことで改善が見込める場合は居宅介護支援事業所と連携し、デイケアまたは訪問リハビリをご提案させていただきます。

「退院すればリハビリはしなくてもいいのでしょうか?」

 入院前の状態にまで回復された方はそのままご自宅への退院となりますが、当院入院中に入院前の状態にまで回復することが難しく、また、自宅退院後も引き続きリハビリテ-ションを行うことで改善が見込める場合は居宅介護支援事業所と連携し、デイケアまたは訪問リハビリをご提案させていただきます。

リハビリテーションは、不自由さを少しでも減らし、自分らしい生活を送るためのものです。「一つずつできることを増やす」「身の回りのことで、自分でできる動作を増やす」など、焦らず前向きに、自分の生活に合った目標をたててリハビリテーションを続けていきましょう。