地域医療支援病院
社会医療法人鴻仁会 岡山中央病院
放射線がん治療センター
〒700-0017
岡山県岡山市北区伊島北町6-3
TEL/086-252-3221
FAX/086-252-1700

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リニアック室

リニアック室

分割照射の根拠

放射線でがんが治療できるしくみ
放射線は物体を透過する能力を持っています。放射線を身体の外から深部のがん病巣に向けて照射すると、がん細胞に小さな傷をつけることができます。1回の放射線による傷ではがん細胞は死にませんが、照射を10~30回繰り返すことで傷が蓄積し、がん細胞は耐えきれずに死滅していきます。身体の深部にあるがん病巣は正常な臓器や組織に取り囲まれていますので、身体の外から放射線でがん病巣を狙う場合、放射線の通り道にあたる正常細胞も、がん細胞と同じように放射線による傷を受けます。 正常細胞は少量の放射線による小さな傷であれば、数時間のうちに自力で修復する能力を備えていますが、がん細胞は傷の修復力が低いため、繰り返しの放射線照射で傷が蓄積して死滅し、正常細胞は傷の修復力が強いため、最終的なダメージは小さくて済むわけです。これが「正常臓器にやさしく、がんに厳しい」といわれる、放射線治療独特のメカニズムです。

CTシミュレータ室

CTシミュレータ操作室

放射線治療の特徴
放射線治療の対象となるがんは、脳腫瘍、リンパ腫、食道癌、肺癌、乳癌、肝胆膵腫瘍、子宮頚癌、前立腺癌、骨腫瘍など、頭から下肢まで、身体中ほぼすべての腫瘍であるといえます。また、根治的治療から緩和治療まで、様々な目的で行われます。その特徴は次の3つです。

1 低侵襲かつ根治的治療を目指せること

メスや針による侵襲を身体に及ぼすことなく、手術に匹敵する根治性を目指す「切らずに治す」という考え方です。放射線治療は、基本的には治療装置の台にじっと寝ているだけで終わり、照射に伴う苦痛はありません。また副作用も基本的には放射線の照射されたところだけに起こります。頭部を治療していないのに、髪の毛が抜けるということはありません。もちろん、「切らずに治す」というキーワードは、すべてのがんの種類に当てはまるわけではありませんが、前立腺がんや早期の肺がんなど、多くの領域でその威力が認知されるようになってきています。

2 機能形態温存

手術では病巣を切除するため、臓器の一部の機能を失うことや、治療後の形態上の不具合が起こる可能性があります。放射線治療では臓器の機能や形態は基本的には温存するように行いますので、声を温存する喉頭がん治療、乳房を温存する乳がん治療、呼吸機能を温存する肺がん治療、肛門を温存する直腸がん治療など、放射線治療は単独治療として、あるいは手術の規模を縮小するための集学的治療の一環として威力を発揮します。

3 緩和医療の一翼

がんが骨に転移しておこる痛みや、脳転移による麻痺などの神経症状に対して、放射線治療は迅速かつ強力に症状緩和をもたらすことが可能であり、緩和医療の一翼を担っています。放射線治療は原則、照射されている部位のみしか副作用は見られませんから、全身状態が悪い患者さんにも遂行できる、優しい治療と考えられています。

対象となる部位・がん

脳腫瘍、リンパ腫、食道がん、肺がん、乳がん、肝胆膵がん、子宮頸がん、前立腺がん、骨腫瘍など身体中のほぼすべての腫瘍

※ただし病状によっては適応とならない場合もあります。



照射回数、照射方法により費用が異なります。
詳しくはお電話にてお問い合わせください。

費用が高額の場合、自己負担額が一定の上限まで抑えられる高額療養費制度をご利用いただけます。
>高額療養費制度のご案内 社会保険の方(PDFファイル)>>
>高額療養費制度のご案内 国民健康保険の方(PDFファイル)>>
※ご本人の所得区分が不明な場合、担当の社会保険事務局にお問い合わせください。

平均治療回数

前立腺35~37回、乳房16~25回、肺・食道30回、
肺・肝臓などのピンポイント治療(定位治療)4~5回、緩和照射 1~10回

※腫瘍の種類、大きさ、位置などにより異なります。

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