がんの治療には、手術、放射線治療、化学療法と大きく分けて3種類あり、三本柱と呼ばれています。化学療法が全身的治療であるのに対し、手術と放射線治療はがん病巣とその周辺を治療する局所治療です。がん治療は三本柱のどれか一つを選ぶという訳ではありません。最大の効果と最小の副作用を目指す効率的な治療のことを「集学的治療」と呼び、今日のがん治療においては欠かす事の出来ない概念となっています。
当センターでは1階に日本で6番目、中四国地方では初めてとなる高精度放射線治療装置(三菱重工製、Vero4DRT)を導入した放射線治療フロア、2階に20床のベッドを有した化学療法フロアを用意しています。岡山中央病院内の診療科や地域のがん診療連携拠点病院、がん診療連携推進病院の診療科と連携し、手術も含めた「集学的治療」を地域と連携して提供していきます。
また、放射線治療は緩和医療としても有効な機能の一つです。がんが骨に転移しておこる痛みや、脳転移による麻痺などの神経症状に対して、放射線治療は迅速かつ強力に症状緩和をもたらすことが可能です。当センターでは岡山中央奉還町病院緩和ケアチームとも連携し、緩和治療も含めたがん治療のトータルケアを提供します。