骨粗しょう症の無料相談室

栄養(食事)

「骨に必要な栄養素は?」というと、真っ先にカルシウムを思い浮かべると思います。しかし、せっかくとったカルシウムを効率よく吸収するためには、体に必要なエネルギーやたんぱく質がとれていることが大前提です。
ここでは、ご自身や家族の骨の健康を考える方にぜひ知っておいていただきたい「骨の健康に必要な栄養に関する知識」と「骨の健康によい食材を使ったレシピ」をご紹介します。

 骨粗しょう症予防・治療の食事6ヶ条
 骨の健康のために大切なこと
 骨に必要な栄養素
 過剰摂取を避けたほうがよい食品
 骨の健康レシピ

骨粗しょう症予防・治療の食事6ヶ条

しなやかで強い骨をつくり維持していく上で、食事はとても大切です。骨粗しょう症予防・治療の食事に関する6ヶ条をまとめました。

骨をつくるために必要なカルシウムはもちろん、カルシウムの吸収・骨への沈着を助けるビタミンD・K・B群、そしてカルシウムを骨の材料として吸収するために必要なエネルギーやたんぱく質がきちんととれていることが大切です。また、カルシウムの吸収を妨げる栄養素も要注意です。
詳しくは後述の「骨の健康のために必要なこと」「骨に必要な栄養素」「過剰摂取を避けたほうがよい食品」をご覧ください。

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骨の健康のために大切なこと

適正な体重を維持できているということは、『適量の食事がとれて、程度な運動が行えている』ということです。このことは、筋力アップ・骨への刺激となり、骨を強くすることにつながります。 骨の健康のために大切なことの1つめは『さまざまな栄養素をバランスよくとる』ことです。何かに偏って食べていると、その食品に入っている栄養素しか取れないので、全体のバランスが悪くなり、体がうまく働かなくなります。いろんな食品を食べるようにして、食事からとれる栄養バランスが偏らないようにしましょう。
そして、栄養バランスの良い食事が取れている上で大切なことの2つめ『骨の健康に役立つ栄養素を積極的にとる』ことが大切です。

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骨に必要な栄養素

カルシウム
カルシウムは骨の主な成分なので、欠かさずとる必要があります。しかし国民健康・栄養調査では、男女どの年代でもカルシウムが不足していることが報告されており、よほど食生活で心がけない限り不足してしまう栄養素です。さらに、骨粗しょう症予防・治療の観点からは、カルシウムは1日700~800mg摂取することが必要と言われています。

普通の食生活をしている限り、カルシウムの過剰摂取が問題になることはありませんが、摂りすぎによる健康障害を予防するため、1日2500mg以下の摂取量を心がけましょう。また、サプリメントやカルシウム薬としては1回に500mg以上摂取しないようにしてください。

ビタミンD
ビタミンDは、腸管からのカルシウムの吸収を促進し、血液に入ったカルシウムを骨まで運ぶ働きがあります。カルシウムは吸収されにくい栄養素なので、ビタミンDとあわせて摂取することが大事です。また、骨を作る骨芽細胞の働きを促進して骨の形成を助けたり、転倒を抑制する作用があるという報告もされています。
ビタミンDは日光(紫外線)にあたることによって皮膚で合成されますが、年齢が上がるとともに皮膚でビタミンDを作る働きが衰えたり、屋内で過ごすことが増えることによって、高齢者のビタミンD不足が懸念されています。それを補うためにも、食事からビタミンDを摂取することを心がけましょう。

ビタミンK
ビタミンKは、骨にカルシウムが取り込まれるのを促したり、カルシウムが尿中に排泄されるのを抑え、骨の破壊を防ぎます。
ビタミンKの作用不足は骨密度とは独立した骨折の危険因子とされています。骨密度が高くても、ビタミンKが不足していれば、骨折の危険はあるということです。

その他の栄養素
 マグネシウム
マグネシウムは骨を作る骨芽細胞に働きかけ、骨の中に入るカルシウム量を調節するためふそくするとせっかくとったカルシウムが骨形成に役立ちません。カルシウムとあわせてバランス良くとることが大切です。
 ビタミンB6、B12、葉酸
ビタミンB6、B12、葉酸は骨の強度を支えるコラーゲンの形成に重要とされています。

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過剰摂取を避けたほうがよい食品

リン・食塩・カフェイン・アルコールはカルシウムの吸収を阻害するため、過剰に摂取することは控えたほうがよい食品です。

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骨の健康レシピ

小松菜の納豆和え
エネルギー 107kcal|カルシウム 225㎎|塩分 0.8g
カルシウムを多く含む食材ばかりを混ぜ合わせた一品です。納豆に青菜とごまを混ぜ合わせることで、カルシウム補給の手軽な一品になります。
また、納豆にはビタミンKも豊富に含まれているので、1日1パックは食べたいところです。
【材料(2人分)】
  • 小松菜・・・140g
  • 納豆(たれ・からし付)・・・2パック
  • 煎り白ゴマ・・・大1
【作り方】
  1. 小松菜をゆで、水気を絞り、2㎝程に切ります。
  2. 納豆に付属しているたれ・ゴマを入れよくかき混ぜ、①を和えます。
  3. 好みでからしを加えます。
【ワンポイント】
  • 納豆に付属しているたれを全量使うと塩分が多めになります。納豆のみで食べる場合はたれを残しましょう。
  • ごまは大さじ1杯でカルシウムが120㎎も含まれます。色々な料理に軽くふりかけると簡単にカルシウムが補えます。

煮干アーモンド
エネルギー 174kcal|カルシウム 639㎎|塩分 1.3g
食事で補えなかったカルシウム不足をおやつで補いませんか?作り置きして数日に分けて食べてもOKです。
【材料(2人分)】
  • 煮干・・・50g
  • ローストアーモンド・・・10g
  • (A)砂糖・・・大1.5
  • (A)みりん・・・大1
  • (A)酒・・・大1
  • (A)しょうゆ・・・大2/3
【作り方】
  1. フライパンで煮干しをよく乾くまでから煎りし、取り出します。
  2. 次にアーモンドも同様にから煎りし、取り出します。アーモンドはそのまま、あるいは4等分にします。
  3. フライパンに材料(A)を入れてゆすりながら半量程に煮詰め、①②を加えて絡めます。
【ワンポイント】
  • 煮干そのものに塩気があるので、しょうゆの量はお好みで調整してください。

チンゲン菜のピーナッツバター和え
エネルギー 128kcal|カルシウム 110㎎|塩分 0.8g
※無塩タイプのピーナッツバターを使用した場合のエネルギー量です。
青菜にはカルシウムが多く含まれています。茹でたチンゲン菜でほうれん草の約1.7倍、生のチンゲン菜ではほうれん草の約2倍のカルシウムが含まれているのでオススメです。
【材料(2人分)】
  • チンゲン菜・・・2株
  • ピーナッツバター(無塩)・・・大2
  • しょうゆ・・・小1.5
  1. チンゲン菜は食べやすい大きさにざく切りにして、下茹でします。
  2. ボウルにピーナッツバターとしょうゆを入れる。なじみにくければ、チンゲン菜のゆで汁を少量加えます。
  3. 水気をよく絞ったチンゲン菜を②に加えて和えます。

じゃこふりかけ
エネルギー 26kcal|カルシウム 132㎎|塩分 0.3g
ごはんやおひたしにかけるだけでカルシウムup!多めに作って、保存しておくと◎
【材料(2人分)】
  • ちりめんじゃこ・・・大1
  • 煎り白ゴマ・・・小1
  • 煮干・・・15g
  • さくらえび・・・5g
  1. 全ての材料をあわせてミキサーにかけ、粉状にします。
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